2014年7月5日土曜日

年金だけでは暮らせない 増加する生活保護“同時受給”|特集まるごと|NHKニュース おはよう日本

年金だけでは暮らせない 増加する生活保護“同時受給”|特集まるごと|NHKニュース おはよう日本:





2012年10月4日(木)

年金だけでは暮らせない 増加する生活保護“同時受給”

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阿部
「今、国が本格的な議論を行っている生活保護についてです。
生活保護の受給者は、ごらんのように平成7年から増え続け、今や211万人。
国は増加に歯止めをかけるため、先週から制度の見直しや、生活困窮者の新たな支援策について、本格的な議論を始めました。」
 
鈴木
「この生活保護、全体の40%近くを占めているのが、65歳以上の高齢者なんです。
高齢者の生活を支える制度としては『年金』がありますが、年金を受けとっていながらも、生活保護に頼らざるを得ない人が、実は一昨年(2010年)の時点で35万人、この10年間でおよそ2倍に増えています。
年金を受けながらなぜ、生活保護を受給する事態となってしまうのか取材しました。」

なぜ 年金+生活保護に

徳島県の佐原滋さん71歳。
アパートで1人で暮らしています。
40年以上、建築現場で左官職人として働いてきた佐原さん。
不安定な収入を工面して、27年あまり年金の保険料を納めてきました。
老後は左官の仕事と年金で暮らそうと考えていましたが、3年ほど前から、仕事の依頼はありません。
収入はふた月およそ7万3000円。
月4万円足らずの年金だけとなったのです。
佐原滋さん
「家賃は払えない、飯食うのが精いっぱい。
1か月とても年金では生活できない。」
少しでも収入を増やすことができないか。
佐原さんは、知人の紹介で、道路の草刈り作業を行っています。
しかし、仕事があるのは月に2日。
1万5000円にしかなりません。
掛け持ちで空き缶の回収も始めています。
知り合いから空き缶を回収して、リサイクル業者に届けます。
この日、回収できたのは6キロ。
売り上げは390円でした。
佐原滋さん
「1日1,000円でも2,000円でも、ごはん代があったら前へ進む。
自分が本気で追い詰められたら、どんなことがあっても仕事しないと。」
離婚したあと、子どもとも離れ、経済的に頼る身よりのない佐原さん。
結局、去年(2011年)6月、生活保護を申請せざるを得ませんでした。
「これだけ出ています、ご確認ください。」
今は、家賃などの支払いのために、毎月およそ3万円を受け取っています。
佐原滋さん
「今の立場だったら、(生活保護を)抜け出したいけど、70歳過ぎて仕事はない。
(生活保護がなければ)飢え死にだ。」
阿部
「ここからは社会部牛田記者とお伝えします。」
鈴木
「27年間、年金保険料を払っても、受け取れるのは4万円足らず、少ないんですね。」
牛田記者
「VTRで紹介した男性が、主に受け取っているのは国民年金です。
自営業者などが加入する年金で、保険料を40年支払い、満額を受給したとしても月額およそ6万6000円なんです。
これだけで生活費や家賃を払っていくのは厳しい金額と言えます。
というのも、国民年金は、そもそも衣・食・住の全てをまかなうとは想定されていなかったんです。
国民年金は、①貯金など現役時代からの蓄え、②住居などの生活基盤が整っている、こうしたことが前提で、その上で“足りない部分を補う”というものです。
しかし、長引く景気の低迷で仕事を失うなど、その前提が崩れつつある上、家族の支えを受けられなかったりして、生活保護に頼らざるを得ないケースが増えています。
阿部
「今後もこうしたケース、増えるんでしょうか。」
牛田記者
「増えると考えられます。
バブル経済崩壊後に急速に増えた非正規雇用の人たちの多くが、これから年金を受給する世代に入ります。
しかし、年金が少なかったり、もらえなかったりする人が多くいるとみられ、生活保護を受給する高齢者は、今後、さらに増えるおそれが出ています。」

避けられない 年金+生活保護

水戸市に住む54歳の無職の男性です。
去年11月に仕事をなくして以来、毎週、欠かさず求人情報誌をチェックしています。
男性は親の介護のために正社員をやめ、その後、長年、派遣社員として働いてきました。
関東地方の工場、6か所に派遣されたといいます。
「わたし今、現在年齢54歳で…。」
しかし、50歳を過ぎると、派遣会社は仕事を紹介してくれなくなりました。
「体力を使うような仕事は厳しい、交代制勤務も厳しいでしょうと、1日も早くどんな仕事でもいいから就けないかなと考えている。」
収入がない中、今、男性が心配しているのが、年金保険料の支払いです。
このまま支払いが滞っていくと、将来、年金が受け取れなくなってしまうからです。
「どのくらい(年金を)もらえるのかということになりますけども。」
調べてみると、年金の受給資格を得られるのは、早くて13年後。
派遣会社のいくつかが保険料を払った記録がないこともあり、もらえる額は月に4万円以下と説明を受けました。
「正直に言って心が折れる、現実として受け止めるしかない。」
わずかな貯金もつきて、2か月前から生活保護を受け始めました。
できるだけ早く自立したいと男性は仕事を探し続けています。
しかし、たとえ仕事が見つかったとしても、老後は再び生活保護に頼るしかないのかと、不安を募らせています。
「光が見えてこない、今の状況をずっと想像して、2年3年5年10年と続くと考えたとき光はあろうはずがない、正直言ってもう前途は真っ暗です。」



 
鈴木
「なんとか仕事を探して、自立を目指している思い、ひしひしと伝わってきますが、厳しいんですね。」
阿部
「こうした人たち、多いということなんですが、国はどのように支援しようとしているのでしょうか。」
牛田記者
「水戸市の男性のように働ける世代の人たちには、就職支援を強化していく方針です。
NPOなどの支援者が、1人1人、継続的に再就職をサポートするなど、支援体制を拡大することにしています。
高齢になればなるほど、職を得るのは困難になっていきますので、早めに安定した仕事に結びつける対策が求められます。
また、年金だけでは暮らせない高齢者がここまで広がっている以上、高齢者の生活をどう支えていくべきか、年金制度のあり方も含めて検討する必要があると思います。
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