2014年6月18日水曜日

【コラム】特殊工程とNadcap認証について|㈱ティ・エフ・マネジメント

【コラム】特殊工程とNadcap認証について|㈱ティ・エフ・マネジメント:





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 現在、航空機製造の特殊工程管理について、Nadcapシステム構築と認証取得について話題が上らないことはない状況です。この“Nadcapとは”については、当社ホームページにてご覧いただくとして、第1回目は、航空機に対する「特殊工程管理要求」の歴史を紐解いてみたいと思います。
 航空機に対する特殊工程管理の要求は、航空機への品質管理と密接に関係しております。米軍における航空機の調達において、第2次世界大戦中までは、「品質確保の責任は、買い手にあり」ということでした。
したがって、米軍が良い航空機を確保するには、多くの検査官を動員し、検査を強化して、品質を確保することでした。米軍は、当時約5万人の検査官が従事したといわれています。
 第2次世界大戦後、これでは米軍の本来の職務ではなく、航空機メーカに品質管理の実施を要求し、その品質管理の対価を支払うことにしたのです。それがMIL-Q-5923「航空機及び関連機器の品質管理要求事項」(1950年制定)です。
この要求は、米空軍(USAF:US Air Force)の要求事項で、その後、MIL-Q-5923C(品質管理一般要求事項)1956年に改訂され、日本では、防衛庁がF-86F,F-104J戦闘機のライセンス生産において採用し、企業側に要求、展開されました。
 このスペックの特殊工程に関する要求事項は、次のようの要求です。
 MIL-Q-5923C 3.11 Special Processes
Processes such as welding, x-ray, magnetic, particle inspection, heat treatment,plating and anodizing, including the equipment and operating personnel, shall be subject to approval or certification, when so required by contractually applicable Government specifications.
Prior to requesting Government approval or certification of sub-contractor processes, the prime contractor shall assure that his sub-contractors are fully qualified to perform such processes.


 “契約上、政府機関(この場合、米軍)の適用スペック(仕様書)で要求される場合、溶接、x線検査、磁気探傷検査、浸透探傷検査、熱処理、メッキ、アノダイズのような工程は、設備、作業者を含めて承認、または検定されなければならない。”   と規定しており、さらに、
“下請業者(サブコントラクター)に対し政府承認、または検定を要請する場合、主契約者(プライム)は、下請業者がこの特殊工程を実行するのに十分であることを保証しなければならない”
と要求したのです。1950年代の航空機といえば軍用機で、顧客は軍(政府)です。
 現在のJIS Q 9100:2009の要求事項とMIL-Q-5923C比較してみましょう。
JIS Q 9100:2009 7.4.1 購買プロセス 
c) 要求がある場合には、組織及びすべての供給者が、共に、顧客の承認した特殊工程供給者を使用することを確実にする。
 上記で、「組織」を「主契約者(プライム)」に置き換え、「供給者」を「下請業者」に、「顧客」を「政府機関:米軍」に置き換えれば、全く構図は同じになりますね。
 この1950年代の特殊工程承認、又は検定の構図は、現在、PRI(Performance Review Institute)が政府、又は顧客に代わったとみれば、基本的に変わっていないのです。
 Nadcap認定は、第3者審査ではなく第2者監査に果てしなく近いのです。PRIは顧客の代理人なのです。
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上

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