2013年6月26日水曜日

建設通信新聞の公式記事ブログ: 【現場最前線】大規模ケーソンを同時沈設 千住関屋ポンプ所建設工事

建設通信新聞の公式記事ブログ: 【現場最前線】大規模ケーソンを同時沈設 千住関屋ポンプ所建設工事:

【現場最前線】大規模ケーソンを同時沈設 千住関屋ポンプ所建設工事

東京都足立区千住地区の隅田川沿い。閑静な住宅街の中で、2つの大規模ケーソンを同時に沈設する国内初の工事が進んでいる。浸水対策用に建設する雨水ポンプ所の地下躯体築造工事で、ニューマチックケーソン工法により、最終的には一体となる東西2つのケーソンをわずか2mの離隔で築造しながら地中に沈設する。その掘削面積は東西を合わせて4903㎡と日本一の規模。施工を担当する大林組・大本組JVの甘サ嘉章所長は「施工条件が厳しく、難しい工事だが、やりがいを感じている」とほほ笑む。 


林立するタワークレーン
◇周囲にはマンション

工事事務所から現場まで徒歩で約10分。現場周辺にはマンションが立ち並び、目の前の公園では子どもたちが遊んでいた。「現場に駐車場がないため、作業員は事務所に駐車し、歩いて現場に向かっている。朝は通勤する住民の方々とすれ違うが、作業員にはあいさつを徹底させている」。昨年に開いた地元を対象とした現場見学会では、住民から「いつもあいさつをしてくれて気持ちがよい。大林組JVの施工で良かった」との声を掛けられた。甘サ所長は「施工者冥利(みょうり)に尽きる」と振り返る。
地元への配慮は隅々まで徹底している。地元と協議し、作業時間は午前8時から午後6時まで、工事用車両の入場は通学時間を避けた午前8時半以降とし、速度も時速15㎞以下に制限。マンションが隣接しているため、居住者に視線を感じさせないよう作業所の窓にカーテンを付け、タワークレーンの運転席にはスモークフィルムを貼っている。


掘削管理室
◇建築と見まがう土木現場

近隣の小学校の生徒が描いた絵を飾った仮囲いに包まれた現場は、まるでマンションの建築現場のようなたたずまいだ。工事は3期に分割して東京都下水道局が発注。1期工事(工期2010年2月8日-13年3月15日)を終え、随意契約で2期工事(同13年2月12日-11月29日)を進めている。最終3期目の完了は15年度末で、西側ケーソンを53.8m、東側ケーソンを50.1mの深さまで沈設する。ケーソンは西側を13ロット、東側を12ロットに分けて築造し、現在は西側が4ロット目、東側が3ロット目の段階で、5月から西側の掘削を開始し、深度9.4mまで沈設した。
ニューマチックケーソン工法では、ケーソン下部で掘削を進める作業室に圧縮した空気を供給する送気設備、減圧症が発生した場合に症状を回復させる救急設備、ヘリウム混合ガス設備など多くの設備が必要となる。限られた敷地を有効活用するため、「構台を作って設備を立体的に配置し、作業動線や資機材置き場を確保している」


作業所内の構台
◇たくさんのロック

現場に足を踏み入れると、ケーソン下部に人が出入りするためのマンロックが東西各5基、掘削した土砂を出し入れするマテリアルロックが東西各6基それぞれ地中から伸びていた。マテリアルロックから土砂バケットを移動させ、土砂ホッパーに土をためる作業中で、掘削した土砂はすべて、土砂ホッパーからダンプトラックで敷地内の土砂搬出設備に運び、ベルトコンベヤーで船に載せ、運搬している。
ケーソン下部の作業室内は、合計24台のカメラを通じてモニター画面で管理。その掘削管理室では酸素濃度や有害ガスも計測している。現在は在来の有人掘削だが、「深度約20mから、モニター画面を見ながら掘削機を遠隔操作する無人化掘削に切り替える」という。
進捗率は全体のまだ3割程度。「安全と品質に妥協なし。周辺環境に気を配り、みんなで考え、みんなで実践」との所長方針の下、難工事の完遂に挑む。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年5月22日
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