2013年5月9日木曜日



5)模擬部品の製作と製造コスト試算
図 3.1.1-7 に示すような 100 席級リージョナルジェット機のフロアビームを
模擬した部品を製作し、製造コストを試算した。コスト試算の前提は下記のと
おりである。
①一定断面I型ビーム:長さ 2,500mm およびパッドアップ熱硬化接着
 ②同時製作数 25 体:総数 1,000 体
試算結果を図 3.1.1-8 に示す。本プロセスによる成形では、成形加工費、治
具費が少なく、コストの安い電子線硬化樹脂が開発された効果により、従来の
オートクレーブ成形に対し、40%コスト低減可能であることが分かった。なお、
パッドアップの電子線硬化接着技術が確立すればさらにコスト低減が可能であ
ると考えられる。
図 3.1.1-7 試作フロアビームの概要 図 3.1.1-8 コスト試算結果
イ.紫外線硬化プロセスによる航空機構造部材の開発
1.開発目標
 プロジェクト共通のコスト低減40%目標に加え、材料的には、三種類の材
料系共通目標として耐熱性の指標であるガラス転移温度150℃以上及び強度
特性の指標である破断歪3000μ以上を目標に開発した。連鎖硬化RTMに
ついては、部材としての目標値を設定して開発に取組んだ。
2.成果概要
2.1 連鎖硬化RTM
(1) 連鎖硬化の概要、特徴
 連鎖硬化とは、図 3.1.1-9 に示す通り紫外線等のエネルギ線や熱などにより
樹脂の一部で発生した自身の硬化反応熱をエネルギとして、その反応熱が連鎖
的に拡がることにより樹脂を硬化させることをいう。紫外線は、加熱に比べて
エネルギ効率に優れるため、消費電力が少なくなる利点を有する。
このような独創的なアイデアによる樹脂を、光を透過させない炭素繊維プリ
フォーム材によるRTM成形のマトリックス樹脂として適用(図 3.1.1-10参照)
し、連鎖硬化RTM成形法の開発を行った。この成形法は、特別な硬化設備を
不要とする点や省エネ効果に繋がるなど数々の利点を有する。
0
50
100
150
製作費
(オートクレーブを100とした場合)
成形加工費
治具費
100 材料費
126
60
オートクレーブ 既存材料 開発材料
(熱硬化) 電子線

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