2013年5月9日木曜日

国立大学法人等への1800億円の出資で何を実現しようというのか?(2): NUPSパンダのブログ

国立大学法人等への1800億円の出資で何を実現しようというのか?(2): NUPSパンダのブログ:

2013年3月 6日 (水)

国立大学法人等への1800億円の出資で何を実現しようというのか?(2)

以上のことから、かりに国立大学法人に出資金が入っても、その使途は、企業に技術移転が可能となるレベルに研究成果を成熟させるために必要な研究開発に支出するくらいしかないことになる。しかし、この手の予算は、既に府省や独立行政法人が多様な形態で持っており、今さら少数の国立大学法人に限定して資金を配分しなければならない理由は何だろうか?出口を見据えての応用・開発研究を進めるための研究費に使えば、近未来に知的財産権を生み、それが企業によって事業化されて、大学法人は知財収入を得るというシナリオだろうか?こうした研究活動は従来からも外部資金を獲得して行われており、その結果、1件で億円単位の知財収入に結びついている例もあるにはあるが、法人全体として特許の実施料収入が維持費用を上回っている例は聞いたことがない。要は、到底黒字にはなっていないのである。

やはり、大学という機関は、学術的成果を生み出すことを本来の目的としているが、研究開発に投資して、特許を取得し、事業化し、市場を獲得して、経済的な効果を上げるという企業のような活動を行うようにはできていない。企業人から、大学はプロフィットセンターではなく、コストセンターだと言われるのも、そうした文脈で考えれば当然のことなのである。そのコストセンターの研究費に充てる金を、出資の形式で出すというのは、所詮、辻褄の合わないことではなかろうか?出資金が枯渇するまで事業化有望だと考える研究活動にお使いくださいと言う気前の良い話であれば、いくらでも「適当な」使途はあるだろう。大学という存在は、国の施策に合わせた振りをして研究費を獲得し、自分たちが本当にやりたいことに巧みに充当してきた経験が豊富にあるので、今回も同様に「嘘も方便」で調子を合わせてくれるだろうが、国としては出資金が次々と雲散霧消しても構わないのだろうか?

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